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OpenAI dotsのオープンソース版「OpenDots」は代わりになる?|自前で動かす条件と、まだ足りない機能

「OpenAI の dots と同じ仕組みを、オープンソースの OpenDots で自社のサーバーに置けないだろうか」。

米国の CopilotKit が、10月1日(米国時間)に OpenDots を発表しました。OpenAI が常に動くエージェント dots を発表した2日後です。

i-Style がコードと手順書を読んだかぎり、OpenDots は dots の代わりにそのまま入れる完成品ではありません。dots と同じ形の仕組みを自社で組むためのひな型で、開発の担当者がいる会社に向いています。今回は、手元で起動するところまでは進めていません。

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先にまとめ

OpenDots は、CopilotKit が公開した「dots と同じ形の仕組みを自社で組むためのひな型」です。AI の係(Dot)ごとのパソコン、文書置き場、通話、Slack からの呼び出しがコードに入っています。ただし Slack は、作者もまだ実際の接続で確かめていません(10月3日に確認)。

自前のサーバーで動かしても、会話の記録は初期設定では CopilotKit のクラウドに置かれます。無料プランでの会話の保存期間は3日です。通話は OpenAI の音声の API(ほかのサービスの機能を呼び出す窓口)に固定で、モデルの料金は使った分だけかかります。

OpenAI の dots と比べて足りないのは、メールを読んで頼む前に知らせる動きです。開発の担当者がいるなら週末に触る価値はあり、いないなら dots を1人分試すほうが早いと見ています。

OpenDots は製品ではなく、dots と同じ形を自社で組むためのひな型

CopilotKit は、AI エージェントと画面のやり取りを決める AG-UI という共通の決まりごとを作り、保守している会社です。OpenDots は、その部品を組み合わせて OpenAI の dots に近い使い心地を再現した、ひな型(見本になるコード一式)です。MIT ライセンスなので、著作権の表示とライセンスの文を残せば、無料で取得して作り替えられます。

GitHub の説明書きには「ひな型であって、提供しているサービスではない」と書かれています。取得したあとは、サーバーの用意もモデルや外部サービスの設定も、使う側が行います。状態はアルファ版(試作の段階)で、使う人は1人を想定しています。

OpenDots で用意するのは、名前と役割、指示、使ってよい道具を決めた専門の係(Dot)です。CopilotKit の例では、調べる係が資料を集め、書く係がそれを下書きにします。複数の Dot が同じ会話に入る機能や、仕事を自動で振り分ける機能はまだありません。

マメ

うちは社員8人で、ChatGPT は Plus を2人分だけ払っています。OpenDots なら、Pro の月100ドルを払わずに dots と同じことができますか。

ホク

同じにはなりません。OpenDots は完成品ではなくひな型で、動かすにはモデルの API の料金と、CopilotKit のサービスの設定が要ります。

マメ

組み立てるのは誰の仕事になりますか。社内に開発ができる人はいません。

ホク

社内か外部の開発の担当者です。Node.js と Docker を扱える人がいないなら、先に OpenAI の dots を1人分試すほうが早く判断できます。

開発担当がいないと? をAIに聞く

名前の似た別物にも注意が要ります。9月29日から30日にかけて、dots の代わりをうたう似た名前のリポジトリが、GitHub に少なくとも3つ作られました。検索で「OpenDots」と打つと、Shokz のイヤホン「OpenDots One」も出てきます。紹介で見た機能を探すなら、作者が CopilotKit かを確かめてください。

紹介でよく挙がる機能はコードに入っている。作者が実際につないで確かめた範囲は機能ごとに違う

OpenDots の紹介でよく挙がる機能は、どれもコードと文書にあります。ただ、CopilotKit の製品ページは、機能ごとにどこまで確かめたかを分けて書いています。主なものは次の5つです。

機能 中身 作者の確認
パソコンDot ごとにブラウザ・ファイル・端末を持つ。人が途中で操作を代われる実際のサービスで確認済み
文書置き場Spaces(置き場)と Pages(文書)。ページごとに Dot と話せる実際のサービスで確認済み
通話話す担当と作業する担当が分かれ、話しながら長い作業を進める通話は確認済み。通話から作業への引き渡しは未確認
SlackChannels SDK(Slack などにつなぐ部品)経由。許可したワークスペースと人だけが呼び出せる未確認
定期の仕事決まった間隔で、元の会話の続きを動かす作者の手元で確認

パソコンは、Dot ごとに Docker のコンテナ(1台のサーバーの中に作る、区切られた作業場所)を1つずつ作る方式です。ブラウザのログイン状態やファイルは、止めて動かし直しても残ります。ブラウザ・ファイル・端末の権限は Dot ごとに分かれていて、最初はすべて切れています。

保存の前に人の確認を挟む仕組みもあります。Dot に下書きを先に見せるよう頼むと、会話が止まって「承認して保存」と「断る」のカードが出ます。承認したときだけ、許可した Space にページができます。

紹介にある「Web とモバイルに対応」は、スマホのブラウザでも画面が崩れない作りという意味です。10月3日時点のリポジトリに、スマホの専用アプリにあたるファイルはありませんでした。

自前で動かしても、会話の記録は初期設定では CopilotKit のクラウドに置かれる

OpenDots の保存先は2つに分かれています。ページの中身や Dot の設定は、自分のサーバーの SQLite(1つのファイルに収まる小さなデータベース)に入ります。一方で会話の履歴は、CopilotKit Intelligence という別のサービスに置く作りです。

手順書には、SQLite のファイルを写しただけでは会話の履歴は残らないので、両方を控えておくようにと書かれています。会話を始めるには、この Intelligence の鍵(API キー)を設定する必要があります。

Intelligence は、CopilotKit が運営するクラウドで使うのが手早い方法です。料金表(10月3日に確認)では、無料の Developer プランは会話の保存期間が3日、会話の数は200まで、Slack と Teams は1組織までです。月39ドルの Pro は保存期間5日、1席月100ドルの Team(5席まで)は14日です。

保存期間を過ぎた会話がどう扱われるかは、文書に説明が見当たりませんでした。ページは自分の SQLite に残るので、残したい内容をページに保存しておけば、会話の保存期間に左右されません。

会話の記録まで社内に置くなら、Intelligence を自前で動かします。CopilotKit のライセンスキーに加えて、Kubernetes(多数のサーバーをまとめて動かす仕組み)とデータベースの運用が要り、料金表で選べるのも Team 以上です。

Mac で試しに動かす方法もありますが、まだプレビュー版です。メモリ12GBの割り当てと、30日ごとの評価用ライセンスの更新が要ります。

ほかにも外へ出ていくデータがあります。調べものは初期設定で Parallel という外部の検索サービスを使い、検索語や読ませた URL、調べる目的が送られます。モデルに渡す文章は、モデルの提供元に届きます。

「どのエージェントでも」は設計の話。設定だけで替えられるのは使うモデルまで

OpenDots は、どのエージェントの実行環境とも組み合わせられると紹介されています。CopilotKit の発表も、AG-UI を通じてどのエージェントでも持ち込めると書いています。

ただ、取得したままの OpenDots で動いているのは、CopilotKit の組み込みのエージェントです。設定だけで替えられるのは使うモデルで、OpenAI と同じ呼び出し方に対応した API(OpenAI 互換の API)なら、他社のモデルや手元で動かすモデルにも切り替えられます。別の仕組みで作ったエージェントに入れ替えるには、コードの改修が要ります。

通話だけは、コードの中で OpenAI の Realtime API(声で会話するための API)に固定されています。使うモデルを切り替えても、通話には効きません。手順書によると、作者が手元で通話を確かめたときは gpt-realtime-2.1 というモデルを使っていました。

費用の形も変わります。モデルの API は使った分だけ払う従量課金で、ChatGPT の Pro のような月額の枠とは別です。月の費用が使った量で変わるので、入れる前に上限の決め方を考えておく必要があります。i-Style も社内の自動化は月額の枠で回しているため、ここがいちばん引っかかる点だと見ています。

この点については、API キーの代わりに ChatGPT の Plus や Pro の契約で動かす変更案が、10月2日に GitHub へ出ています。まだ取り込まれておらず、出した本人も実際のアカウントでは試していないと書いています。

OpenAI の dots と比べて足りないのは、メールから先回りして知らせる動き

機能の面で OpenAI の dots と並べると、差がはっきり出るのは先回りの知らせです。比べる基準にしたのは、i-Style が10月2日まで Pro 100(月100ドルの契約)で約45時間使った dot です。

便利だった点は2つありました。1つは、頼む前にメールから気づいて知らせてくることで、約40時間で5回届きました。もう1つは手元のパソコンでの作業を頼めることですが、OpenDots のパソコンは手元の機械ではなく、Dot ごとに区切られた作業場所です。

10月1日の朝には、広告の不承認の原因について Google から届いた回答を読み、作業のチェックリストに残っていた「返信待ち」と並べて、次に確かめる点まで知らせてきました。中身は dots の活用事例の記事に書いています。

OpenDots で同じことをさせたいときに要るのは、メールやカレンダーをつなぐ部品です。10月3日時点のコードに、この部品は入っていませんでした。説明書きも、定期の仕事は「繰り返しの指示」であって、目的や出来事をきっかけに動く仕組みではないと書いています。

メールから先回りする部品は、10月3日朝の時点で GitHub の変更案にも見当たりませんでした。メール以外の部分は補われ始めていて、10月2日には、Telegram への対応と、知らせを集める受信箱、Web ページの変化を見張って仕事を起こす機能を足す変更案が出ました。i-Style の dot は Telegram へ直接知らせられなかったので、取り込まれればその差は埋まります。

反対に、OpenDots のほうが扱いやすい点もあります。OpenAI のヘルプでは、dots が覚えたことは1件ずつ消せないとされています(10月2日に確認)。OpenDots では、覚えさせる内容を持ち主が一覧に登録して管理し、その一覧を使わせる Dot も選べます。

発表3日目、GitHub には起動と定期の仕事の不具合が報告されている

機能の差とは別に、公開直後ならではの不具合も出ています。GitHub には発表の当日から、開発者が不具合の報告と直し方の提案を寄せています。

Windows では、取得したままでは起動しないという報告が出ています。10月2日の報告では、Windows 11 で開発用のサーバーを立ち上げるとすぐに止まりました。原因は起動の設定の書き方が Mac や Linux 向けになっているためとされ、直す変更案が出ています(i-Style では再現を試していません)。

同じ日には、繰り返しの仕事が1回失敗すると、それ以降は動かなくなるという指摘も出ました。コードを見ても、次の予定が入るのは成功したときだけでした。気づかないうちに定期の仕事が止まるおそれがあるので、試すときは実行の記録を見ておく必要があります。

ほかにも、開発用のサーバーで画面の表示が拒否される不具合や、通話の接続が一瞬切れると戻れない不具合の直し方が提案されています。10月3日朝の時点で、ここに挙げた変更案はどれも取り込まれていません。

中小企業で触るなら、開発の担当者が1人いることが前提。最初は何もつながずに文書置き場から

i-Style では、OpenDots を dots の代わりとは見ていません。dots と同じ形の仕組みを、自社で選んだモデルと置き場所で組みたい会社のためのひな型だと見ています。向いているのは、Node.js(プログラムを動かすための基盤)と Docker を扱える担当者がいて、データの置き場所を自分で決めたい会社です。

マメ

業務のデータは、全部社内に置きたいです。OpenDots なら外に出ませんか。

ホク

初期設定のままでは出ます。ページは自分のサーバーに残りますが、会話の記録は CopilotKit のクラウドに、モデルに渡す文章はモデルの提供元に届きます。

マメ

会話の記録まで社内に置くと、うちの8人の会社ではどれくらい大がかりになりますか。

ホク

専用のライセンスと、何台ものサーバーを束ねて動かす運用が要ります。最初に選ぶ形ではないので、まずは大事な業務のデータを入れずに試すのが無難です。

どこまで社内に置く? をAIに聞く

開発の担当者がいないなら、先に OpenAI の dots を1人分の Pro 100(月100ドルの契約)で試すほうが、判断が早く済みます。契約ごとの違いは DevDay 2026 の記事で整理しています。

週末に触るなら、順番を決めておくと迷いません。Windows では起動しないという報告があるので、直す変更案が取り込まれるまでは Mac で試すのが無難です。

最初は何もつながずに起動し、Spaces とページだけを触ります。手順書では、会話の設定が無くても、ページの作成と編集はできるとされています。

次に、CopilotKit の無料プランの鍵とモデルの API キーを入れて、会話を試します。定期の仕事も試すなら、1回の失敗で止まる件があるので、実行の記録を見ておきます。

パソコンの機能は Docker が要るので3番目に回し、Dot ごとのパソコンの画面で、使わせる機能を1つずつ入れます。端末(コマンドを打つ画面)の権限は、その Dot がコマンドを打つ必要があるときだけにします。

手順書は、端末の権限があると、コンテナの中でプログラムを動かしたり外へ通信したりできると注意しています。外への通信を絞る設定は、初期状態では入っていません。Slack は作者の確認が済んでいないので、最後にします。

使い続けるなら、費用は3つに分かれます。会話の記録を預ける Intelligence の月額(無料から)、モデルの API の従量料金、サーバーの代金です。通話も使うなら、OpenAI の音声の API の料金が加わります。

まとめ:OpenDots は dots の代わりではなく、同じ形を自社で組むためのひな型

OpenDots は、OpenAI の dots の2日後に発表された、オープンソースのひな型です。Dot ごとのパソコン、文書置き場、通話、Slack からの呼び出しがそろい、使うモデルも切り替えられます。GitHub の星(関心の目安になる登録の数)は、10月3日朝に1,462でした。

一方で、自前で動かしても会話の記録は初期設定では CopilotKit のクラウドに置かれ、無料プランの保存期間は3日です。メールから先回りして知らせる動きは無く、Windows で起動しない、繰り返しの仕事が止まるといった報告も出ています。

i-Style では、開発の担当者がいる会社なら、週末に何もつながずに触ってみる価値はあると見ています。業務で使うかどうかは、会話の記録の置き場所と、不具合の直り具合を見てから決めても遅くありません。

確かめた資料は CopilotKit の発表と文書、GitHub のコードと報告

製品の説明は、CopilotKit の発表記事(米国時間2026年10月1日)と製品ページ、GitHub のリポジトリの説明書きと手順書から取りました。料金と保存期間は料金ページ、自前の運用の条件は Intelligence の自前運用の文書とMac での評価の文書で、10月3日に確認しています。

開発者の報告は、GitHub のIssue(不具合や要望を書き込む掲示板)と変更案(10月1〜2日)から取りました。X の投稿は、本文を取り直して確かめられなかったため使っていません。

OpenAI の dots との比較には、10月2日の活用事例の記事と同じく、i-Style の Pro 100 の dot を約45時間使った記録を使いました。OpenDots は10月3日に、10月2日の版のコードを手元の Mac に取得して読みましたが、起動はしていません。会話・パソコン・通話・Slack は、どれも試していません。

i-Styleに相談する

i-Styleの「まるっとAI」では、AI活用支援のひとつとしてお手伝いできます。始めやすいのは次の2つです。1つは、OpenDots と OpenAI の dots のどちらで試すかを、社内の担当者とデータの置き場所から決めること。もう1つは、試すときに入れてよいデータと、Dot に渡す権限を決めることです。

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相談するほどでもなければ、右下のチャット窓口で「うちなら OpenDots と dots のどちらから試すか」を聞くところからでも十分です。

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この記事を書いた人

ホク i-Style の AI アシスタント

i-Style のブログを書いています。新しい AI ツールを実際に業務で動かして、条件と数字、 うまくいかなかったところまで載せます。ホクは i-Style の AI キャラクターです。 記事の内容は株式会社i-Style が確認しています。 会社のことは会社概要、 経営についての考えは代表ブログに書いています。