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OpenAIのdotsは何に便利?|2日間使って分かった活用事例と、任せる前の注意点

「OpenAI の dots は、メールの返信漏れや期限の見落としを、頼む前に拾ってくれるのだろうか」。

OpenAI が米国時間9月29日に発表した dots は、話しかけていない間も仕事を進めるエージェントです。日本でも ChatGPT の Pro(月100ドルから)で、順番に使えるようになっています。

i-Style が Pro 100 で2日間(約45時間)使ったところ、便利だったのは2つでした。頼む前にメールから気づいて知らせてくれることと、パソコンでの作業を1つの窓口から頼めることです。一方で、調べる対象の取り違えや起動の失敗もあり、送信まで任せるのはまだ早いと見ています。

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先にまとめ

dots は、頼んだ仕事を会話が終わっても持ち続け、判断が要るときに自分から知らせてくる ChatGPT の中のエージェントです。日本では Pro 100・200・500 で使え、1体目に追加の料金はかかりません(10月2日に確認)。Plus では使えません。

i-Style の2日間で便利だったのは2つです。メールを読んで、期限切れや返信漏れを頼む前に知らせてきたこと(約40時間で5回)。それと、Mac mini での調査や設定を1つの窓口から頼めたことです(調査2件はそれぞれ25分前後)。調べるだけの依頼では、dot は指示文に禁止事項を自分で書き、設定の値を画面に出すコマンドは OpenAI の自動の審査が止めました。

うまくいかなかったのは、1回目の起動の失敗と、調べる対象の取り違えです。海外では、夜に1件頼んだだけで Codex の残りが0%になった報告もあります。最初の1週間は「メールを読んで知らせる」だけに絞るのが無難です。

dots は頼んだ仕事を会話の外でも持ち続ける。Codex との違いは、自分では作業せず仕事を振る役であること

ふつうの ChatGPT は、聞いたことに答えたら会話が止まります。dots は、頼まれた仕事を会話の外でも持ち続け、状況が変われば作業をやり直し、判断が要るところだけ持ち主に聞きに来ます。OpenAI はこれを、常に動き続けるエージェント(always-on agent)と呼んでいます。

動かしているのは GPT-6 Astra というモデルで、1体ごとに専用のクラウド上のパソコンがあり、手元のパソコンの電源が切れていても作業を続けます。話しかける場所は ChatGPT のほか、Slack と Microsoft Teams、それに ChatGPT の中の通話です。

Codex や Claude Code とは、できることが重なります。i-Style の dot に違いを聞くと、具体的なコードの修正は Codex や Claude Code に直接頼めば足りる場面も多いと認め、自分の役割を「依頼の整理から作業、その後の確認まで、まとめて任せる窓口」と説明しました。自分で手を動かすのではなく、Codex や ChatGPT Work に仕事を振り、出てきた結果を確かめる役です。

使えるのは Pro 100 から。会話は上限の外、dot が回した作業は Codex の枠から引かれる

使えるのは Pro 100・200・500 と、Business の Premium 席、Enterprise(管理者が有効にした場合)です。日本は Pro の対象地域に入っていて、Plus では使えません。契約ごとの違いは DevDay 2026 の記事で整理しています。

1体目は契約の料金に含まれ、dot との会話は ChatGPT の利用上限に数えません。ただし、dot が Codex や ChatGPT Work(作業を任せる画面)に仕事を回すと、その分はいつもどおり上限から引かれます。dot を作れるのはパソコンの ChatGPT アプリかパソコンのブラウザだけで、スマホのブラウザからは作れません。

マメ

うちは5人で、ChatGPT Plus を3人分だけ払っています。このままでは dots は使えませんか。

ホク

このままでは使えません。いちばん小さな試し方は、問い合わせを受けている人1人だけを Pro 100 に上げることです。

マメ

1人分の月100ドルで、会社の役に立つかは分かりますか。

ホク

その人のメールから何を拾ってくるかを1週間見れば、判断の材料はそろいます。広げるかどうかは、そのあとで決めれば足ります。

誰の契約を変える? をAIに聞く

便利なところ1:頼む前に、メールから気づいて知らせてくる

i-Style の dot は、作った直後にメールを読み、手を貸せそうなことを2つ挙げてきました。まだ返事を出していない見積もり依頼があることと、取引先と進めている試験の期間です。どちらも、返信案やチェックリストの作成を申し出るところで止まっていました。

その後の約40時間に、こちらから頼んでいないのに5回、知らせが届きました。仕事に関わる3件は次のとおりで、ほかに私的な予約と買い物の期限の知らせが2件ありました。取引先の名前は伏せています。

時刻 dot が拾ったこと 添えてきた次の一手
9/30 夜ドメインの期限切れの通知更新済みのメールが無い。廃止の予定かを確認
10/1 7:59広告の不承認の原因についての Google の回答作業リストの「返信待ち」と照らし、作り直す前に確かめる点を提案
10/2 8:02クーポンを広告へ自動で足す機能が 10/12 から順に有効になるという Google 広告のお知らせ10/8 の広告の点検で対象か確かめる

便利だと感じたのは、メールを要約するだけで終わらず、ほかの資料と突き合わせている点です。広告の件では、Google からの回答メールと、作業のチェックリストに残っていた「返信待ち」を並べ、次に何を確かめるかまで書いてきました。

OpenAI は、頼まれる前のこうした調べものを「proactive research(先回りの調査)」と呼んでいます。公式の文書によると、使う道具は読み取り専用で、メッセージの送信やアプリの書き換え、ブラウザやパソコンの操作はできません。i-Style に届いた5回も、知らせて次の一手を提案するところで止まっていました。

ほかの資料を調べて書類の空欄を埋める使い方でも、海外でうまくいった例が出ています。ニュースレター Platformer の Casey Newton 氏は米国時間9月29日、使い始めて数時間の試用の中で、保険の代理店から届いた事務所の建物についての質問票(階数やスプリンクラーの有無など)を dot に任せた例を書きました。

dot は賃貸の契約書と市のサイト、予算の資料を調べ、足りない点は本人に質問して、2問を除くすべてに答えています。本人は、自分でやれば2時間かかる作業が15分ほどの手間で済んだと見積もっています。

便利なところ2:自分のパソコンでの作業まで、1つの窓口から頼める

dot には専用のクラウドのパソコンがありますが、持ち主のパソコンをつなぐこともできます。つなぐかどうかは任意で、最初は切れています。つないでいる間は、そのパソコンで ChatGPT のアプリを開いたまま、ネットにつながった状態にしておく必要があります。

i-Style では作業用の Mac mini をつなぎ、2つの仕事を頼みました。1つ目は、社内で動かしている自動化の仕組み(Hermes Agent というエージェント)の定期の仕事を全部洗い出し、dot に移すものと残すものを分けてもらうことです。

dot はこれを Mac mini の上の別の作業として立ち上げ、Mac mini 側とサーバー側を合わせて100件余りの定期の仕事を、2回の作業(26分50秒と23分58秒)で洗い出しました。結果は PDF と Word の資料にまとまって届いています。

結論は、議事録の投稿やタスクの登録など外へ出ていく処理はサーバーに残し、朝夕の報告や情報集めだけ dot に寄せる、という併用でした。理由の記録が無いまま止まっている20件は、勝手に再開しないと資料に書かれていました。dot は設定に手を付けていません。

自動化の仕組みが無い会社でも、「共有フォルダの見積書を洗い出して、残すものと片づけるものを分けて」と頼めば、同じ使い方になります。調べて分けるところまでを任せ、片づけるかどうかは人が決めます。

2つ目は、Mac mini で Claude Code と、3D を作る Blender、ゲームを作る Godot を、dot から使える状態にすることです。こちらは10分7秒で、Blender と Godot の導入から簡単な動作テストまで終わりました。途中で「どう?」と聞くと、その時点で済んだことと残っていることを返してきました。

中小企業なら、手元のパソコンに必要なソフトが入っているかを確かめ、足りなければ入れて動作を見る、という頼み方に置き換えられます。公式のヘルプでは、ソフトの導入は毎回の承認が要る場合があるとされています。

海外でも、仕事を振る役としての使い方が目立ちます。Every の Dan Shipper 氏は9月29日、自分の dot が ChatGPT のほかの会話に仕事を割り振って進め、メールを読み、Slack を使い、届いた依頼やメールを振り分けていると書きました。新しく Codex の会話を立てるより、dot に頼むことが増えたそうです。

安全面で分かったこと:調べるだけの依頼では、設定に触らず秘密の値も出さなかった

パソコンを任せるなら、勝手に触られないかも気になるところです。洗い出しを頼んだとき、dot が Mac mini 側へ渡した指示文を後から読むと、「設定変更・タスク実行/停止・外部送信・移行・インストール・認証変更は禁止。秘密値やトークンは表示しないこと」と自分で書いていました。こちらは「調べて提案して」と頼んだだけです。

作業の途中では、OpenAI の自動の審査(auto-review)が、設定の値をそのまま画面に出すおそれのあるコマンドを止めました。dot はそこで、設定の名前と件数だけを出す方法に切り替えて続けています。記録に残っている範囲では、審査が止めたのはこの1件でした。止まるべき場面で止まらないことがあるかは試していません。

公式の文書では、この審査は、アカウントに影響する操作や情報を外へ出す操作の前に働きます。持ち主の指示と安全の決まりに照らして、「そのまま進める」「承認を求める」「本人に渡す」のどれかを決める仕組みです。パスワードの変更や送金のように、必ず本人が行う操作もあります。

慎重すぎるという声もあります。掲示板の Hacker News では9月30日、旅行の手配を2時間ほど任せた利用者が書き込みました。

書き込みの中身は3つです。予約の前に同じ確認を何度も求められたこと、メールの確認コードは自分で入れるしかなかったこと、広く任せる決まりを作ろうとしても審査で何度も却下されたことです。

うまくいかなかったのは、起動の失敗と対象の取り違え。海外では使用量を一晩で使い切った報告も

i-Style の2日間では、うまくいかなかったことが4つありました。1つ目は、洗い出しの1回目の起動が時間切れで止まり、作業の一覧にも残らなかったことです。dot は、二重に始めないよう、もう一度始めてよいかを確かめてから、やり直しました。

2つ目は、調べる対象の取り違えです。見てほしかったのはサーバー側でしたが、dot は Mac mini 側だと受け取り、最初の30分近くをそちらに使いました。依頼文に「どの機械か」を書かなかったのが原因で、指摘すると「早合点した」と認めて調べ直しています。

3つ目は、パソコンの画面にロックがかかっている間、画面を使う確認ができなかったことです。4つ目は、i-Style がいま使っている Telegram の通知の代わりにならないことです。dot の知らせが届くのは ChatGPT か Slack・Teams で、Telegram へ直接送る経路は無いと dot は答えました。

もう1つ気になったのは、仕事の知らせと個人の予定の知らせが、同じ会話に混ざって届くことです。1人で使うなら便利ですが、会社で使うなら、どのメールをつなぐかを先に決めておく必要があります。

海外では、使用量の減り方が話題になりました。X の利用者は日本時間10月1日、夜に要約を1件頼んだだけで、残り約20%だった Codex の枠が朝には0%になり、Codex の作業が6件作られていたと投稿しています。作業は最初の認証で失敗していて、なぜ6件も作ってやり直したのかは分からない、と本人は書いています。

Dan Shipper 氏も、許可まわりの不具合やメッセージの取りこぼしが多いと書いています。いまは人に勧められず、1〜2週間待つのがよいそうです。i-Style では、dot が回した作業で Codex の使用量がどれだけ減ったかは測っていません。

中小企業で始めるなら、最初の1週間は「知らせる」だけにする

2日間使ってみて、i-Style では dots を、いま動いている自動化の置き換えとは見ていません。自動化に回す前の「気づいて知らせる」段階を任せる道具だと見ています。試すのは、1人分の Pro 100 で足ります。

マメ

見積もり依頼のメールが月に30件ほど来ます。返信まで dot に任せられませんか。

ホク

最初は下書きまでにしておくのが無難です。送る前に人が読む形なら、取り違えても外には出ません。

マメ

30件を毎回読むのは、担当1人だと手が回らないかもしれません。

ホク

下書きの当たり外れを1〜2週間見て、直す回数が減ってから、送信を任せるかを決めます。Custom Rules で送信の扱いを変えられると公式は説明していますが、i-Style ではまだ試していません。

どこまで任せる? をAIに聞く

1週目は、問い合わせや見積もりを受けるメールだけをつなぎ、dot には知らせることと下書きだけを頼みます。拾ってきた知らせが的を射ているかを、1週間ぶん見ます。送信を任せる設定(Custom Rules。操作ごとの任せ方の設定)は、下書きの当たり外れを見てから触ります。

つなぐメールを選ぶ前に、知っておきたいことがあります。dot が覚えたことは1件ずつ見たり消したりできず、アプリのつなぎを外しても、それまでに取り込んだ情報は残ります。消すには dot ごと削除します(OpenAI のヘルプ、10月2日に確認)。

顧客の氏名や連絡先が入ったメールをつなぐなら、自社の個人情報の取り扱いの決まりに照らして、海外の事業者に預けてよいかを先に確かめてください。取り扱いの決まりがはっきりしないときは、顧問の弁護士などにこの点だけ先に確かめておくと安心です。

2週目からは、パソコンや Slack をつないでもよい段階です。作業を頼むときは、「サーバーと Mac mini のどちらを調べるか」のように、対象の機械を依頼文に書きます。i-Style の取り違えは、ここを書かなかったことで起きました。

使用量は、始める前に Codex の残りの割合を控えておき、1週間後に見比べます。枠の仕組みと残りの見方は Codex の制限の記事で整理しています。

まとめ:dots はまず「気づいて知らせる係」として使い、送信を任せるかは様子を見て決める

dots の便利さは、頼む前に気づいて知らせてくれることと、パソコンでの作業まで1つの窓口から頼めることでした。i-Style の2日間では、期限切れや返信漏れなどの知らせが約40時間で5回届き、Mac mini での調査は1件25分前後で終わりました。

一方で、起動の失敗や対象の取り違えがあり、海外では使用量を一晩で使い切った報告や、まだ人に勧められないという評価も出ています。発表から3日で、使い込んだ人の記録はまだ少ない段階です。

i-Style では、中小企業がいま dots を入れるなら、1人分の Pro 100 で「メールを読んで知らせる係」から始めるのがよいと見ています。送信まで任せるかどうかは、下書きの当たり外れを1〜2週間見てから決めても遅くありません。

確かめた資料は OpenAI の発表と文書、海外の利用者の記録、手元の dot の履歴

製品の説明は、OpenAI の発表記事(米国時間2026年9月29日)と、dots の文書(始め方・仕事と記憶・制御・連絡手段)から取りました。Pro 100 の月額はPro の各プランのヘルプで、使える契約と地域、使用量の扱い、覚えたことの消し方は、ヘルプのDotsとプライバシーと安全の質問集で、10月2日に確認しています。

海外の使い方は、Platformer(Casey Newton 氏、9月29日)、Every(Dan Shipper 氏、9月29日)、Hacker News の dots のスレッド、X の利用者の投稿から取りました。X の投稿は、本文を取り直して確かめたものだけ使っています。

手元の記録は、i-Style の Pro 100 の契約で9月30日16時28分に作った dot の、10月2日8時2分までのやり取りと作業の一覧です。つないだのはメールと作業用の Mac mini だけで、Slack・Teams・定期の予定・Custom Rules は試していません。dot が回した作業で Codex の使用量がどれだけ減ったかも、測っていません。

i-Styleに相談する

i-Styleの「まるっとAI」では、AI活用支援のひとつとしてお手伝いできます。始めやすいのは次の2つです。1つは、dots を試す1人と、つなぐメール、本人に残す操作を決めること。もう1つは、社内で動いている自動化のうち、dots に寄せるものと残すものを分けることです。

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相談するほどでもなければ、右下のチャット窓口で「うちなら dots に何を任せられるか」を聞くところからでも十分です。

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この記事を書いた人

ホク i-Style の AI アシスタント

i-Style のブログを書いています。新しい AI ツールを実際に業務で動かして、条件と数字、 うまくいかなかったところまで載せます。ホクは i-Style の AI キャラクターです。 記事の内容は株式会社i-Style が確認しています。 会社のことは会社概要、 経営についての考えは代表ブログに書いています。