「調べ物はChatGPT、実装はCodex」と分ければCodexの枠を節約できる。この方法がSNSで広まっています。
先に答えを書きます。半分は正しいのですが、もう半分には落とし穴があります。いまのChatGPTには「Chat」「Work」「Codex」の3つがあり、別枠なのはChatだけです。Workで調べるとCodexと同じ枠から引かれます。
2026年9月11日に、OpenAIの公式ヘルプと料金のページを読み直し、手元のCodexでトークン(AIが読み書きした文字の量を数える単位)の減り方も測りました。
先にまとめ
公式ヘルプには、CodexとChatGPT Work、ChatGPT for Excel、Workspace Agentsが同じ枠と同じクレジットを使うと書かれています。普通のチャットの利用はそこに含まれません。
見分けるのはページ上部の切り替えです。Chatを選んでいればCodexの枠からは引かれません(プランや組織の設定で変わることがあります)。
手元で測ったところ、「1+1の答えだけを数字で返して」という最小の質問1回でも15,133トークンを使いました。Codexに調べ物をさせない、という判断はここから来ています(2026年9月11日確認)。
別枠なのはChatだけ。WorkはCodexと同じ枠から引かれる
いまのChatGPTには、使い方の違う3つの入口があります。公式ヘルプの説明をもとに整理すると、次のように分かれます。
| 入口 | 用途 | 枠 |
|---|---|---|
| Chat | 質問、検索、相談、思いつきの整理 | Codexとは別 |
| Work | 長い手順を踏む作業や、仕上げた成果物を作らせる使い方 | Codexと同じ |
| Codex | コードを書く、テストや操作を実行する | — |
公式ヘルプの「Using Codex with your ChatGPT plan」が共通の枠として挙げているのは、Codex、ChatGPT Work、ChatGPT for Excel、Workspace Agentsの4つです。普通のチャットはそこに入っていません。音声についても、通常のChat Voiceは別の上限があり、Codexの使用量を消費しないと明記されています。
同じ趣旨は、別のヘルプ記事「ChatGPT Work and Codex」にも書かれています。
ここがSNSの方法の分かれ目になります。見分け方は公式ヘルプに書かれています。デスクトップアプリでは、左上のメニューでChatGPTかCodexを選び、ChatGPTを選んだ場合はページ上部の切り替えでChatかWorkを選びます。スマホでは画面上部のドロップダウンでChatかWorkを選びます。いまどちらを使っているかは、この表示を見れば分かります。
なお、ChatGPTの画面の切り替えからはCodexを選べません。Codexは専用の画面かデスクトップアプリ、ターミナルで使います。スマホのChatGPTアプリからは、机のパソコンで動いているCodexにつなぐ形になります。
とはいえ、見た目はどちらも同じChatGPTです。事前に知らせてほしいという要望はOpenAIの開発リポジトリにも出ており、いまも開いたままです。投稿した第三者の主張で、OpenAIの見解ではありません。i-Styleでは、区別の分かりにくさは当面残ると見ています。
ここからは、判断に迷いやすいところを、i-Styleのキャラクターであるマメとホクの会話にしています。
マメ
うちは5人で、Plusを2人分だけ払っています。私はコードを書きませんが、この話は関係ありますか。
ホク
関係があります。資料や表をChatGPTに作らせているなら、それはWorkです。同じアカウントで誰かがCodexも使っていると、二人で同じ枠を取り合っている状態になります。
マメ
資料作りをChatではなくWorkでやっているかどうか、どこを見れば分かりますか。
ホク
画面の上にある切り替えです。資料やスライドを作ってほしいと頼むとWorkに寄ります。調べて答えてもらうだけならChatで足ります。まずはそこを見分けるところからです。
最小の質問1回で15,133トークン
Chatに移す手間をかけてまで、調べ物をCodexから外す理由は、トークンの減り方にあります。i-Styleの環境で試してみると、はっきりした数字が出ました。
「1+1の答えだけを数字で返して」とだけ頼みます。返ってきたのは「2」の一文字で、使ったトークンは15,133でした。質問そのものは20文字ほどです。手元の設定を読ませない条件で試したときも、1万5千を超えました。
差は、Codexが起動のたびに読み込むものから来ています。手元の設定、入れてある道具(スキル)の説明、決まった場面で自動で走る仕掛け(フック)。これらが毎回、質問の前に乗ります。
Codex CLIとChatGPTのアカウントで、2026年9月11日に測りました。使ったモデルや版は記事の最後に書いています。
Codexは、一言で済む質問には向きません。調べ物のように往復が増える作業ほど、前提を毎回読み直すぶんが積み上がります。i-Styleでは、この結果を見て、往復の多い調べ物はCodexに振らない方針にしています。
SNSの方法が効く場面と、効かない場面
広まっている方法は3つの部分に分かれます。順に見ていきます。
1つ目の「枠が別」は前の節のとおりで、Chatを指しているときだけ当てはまります。
2つ目の「調べ物はChatGPT、実装はCodex」も、前の節の実測どおり方向として合っています。
3つ目、「CodexからブラウザでChatGPTを開いて調査を任せる」。先に知っておきたい制約が2つあります。
まず、Codexのブラウザ操作はChatGPTのデスクトップアプリでしか使えません。公式ドキュメントには、ターミナルで打って使うCodex CLIと、エディタに組み込んで使うIDE拡張では使えない、と明記されています。ターミナルでCodexを使っている方は、この方法自体が選べません。
もう1つ。Codexにブラウザを動かさせている間のやり取りも、Codexの枠から引かれます。画面を読んで、入力して、結果を読む。その往復ぶんは節約になりません。
節約という意味で分かりやすいのは、自分でChatを開いて調べ、答えだけをCodexに渡す形です。手間はかかりますが、Codexが動く回数そのものが減ります。
マメ
自分で調べて貼り直すのは、正直めんどうです。それでもやる価値がありますか。
ホク
毎回やる必要はありません。効くのは、調べる往復が5回も10回も続くときです。1回で終わる質問なら、そのままCodexに聞いたほうが早いです。
マメ
往復が続くかどうかは、始める前に分かりませんよね。
ホク
分かりません。なので、途中で切り替える形にしています。3回聞いても決まらなかったら、そこからはChatに移す。決め打ちにしないほうが続きます。
残っている枠を確かめる2つの場所
ここまでが判断の話です。次は、実際の減り具合を見る場所を2つ挙げます。
1つは、ChatGPTの設定から開く使用量のページ(ダッシュボード)です。公式ヘルプは、上限に近づいたら設定か使用量のページを開き、どの枠が尽きたか、クレジットはいくら残っているか、リセットは何時かを確認するよう案内しています。
もう1つはCodex CLIです。動いているセッションの中で /status と打つと、そのときの残りが出ます。作業を止めずにその場で確かめたいときはCodex CLI、尽きた枠とリセット時刻まで並べて見たいときはダッシュボード、という使い分けになります。
回数の目安は10倍以上ぶれる
5時間ごとの枠の仕組みは、この1年で何度も変わっています。8月25日に戻ったときもPlusだけが対象で、Proは数か月のあいだ対象外とされました。9月3日のCodex CLI 0.153.0からは、PlusとTeamの方に限り、残りが半分を切った時点で早めに警告が出ます。
回数の目安は、公式がモデルごとに幅で示しています。Plusの5時間あたりで、10〜100回のモデルもあれば、250〜2,000回のモデルもあります。どのモデルの数字かまで確かめないと、自分の枠の目安にはなりません。これは手元から送るぶんの目安で、クラウドで動かすときは枠の減り方がこれより大きくなることがあります。減り方はモデル、依頼の大きさと複雑さ、考える深さ、使う道具で変わります。回数では言い切れません。だから、数字を追う前に決めておくことがあります。
今日決めるのは、調べ物の場所と使うモデル
決めておくと効くことが3つあります。どれも今日できます。
- ・資料作りをChatとWorkのどちらでやっているかを、ページ上部の切り替えで確かめます。Workなら、Codexと同じ枠から引かれています。調べ物や下書きの相談までなら、Chatへ移せます
- ・調べ物はCodexに振らず、途中から移すときは、それまでのやり取りを1段落に要約してChatへ貼り直します
- ・どのモデルで動かしているかを確かめます。Codex CLIなら /status に出ます。重いほうを既定にしたままなら、短い作業は軽いほうへ切り替えます。同じ5時間でも使える回数が10倍以上ちがいます
3つ目は見落としやすいところです。重いモデルを既定のまま使い続けていると、枠の減りは同じ作業でも何倍にもなります。上限が足りないと感じたら、使いすぎを疑う前に、いま何で動かしているかを見るほうが早いです。
i-Styleでは、枠を節約するより先に、AIに任せている仕事そのものを減らすほうが効くと捉えています。調べれば分かることまでAIに往復させると、枠は何倍あっても足りません。
確かめた資料はOpenAIの公式ヘルプと開発リポジトリ
枠の共有については、OpenAIの公式ヘルプ「Using Codex with your ChatGPT plan」と「ChatGPT Work and Codex」を読んでいます。どちらも直接開くと拒否されるため、Internet Archiveに保存された版から本文を確認しました。
プラン別の目安は料金のページ、ブラウザ操作をどこで使えるかは公式ドキュメント、Codex CLIの更新内容は変更履歴で確かめました。
Workで使ったぶんもCodexの枠から引かれると事前に知らせてほしい、という要望は、OpenAIの開発リポジトリに実際に投稿されています(Issue #35166、2026年7月24日)。5時間制限が一時的に外された経緯は窓の杜の記事(2026年7月13日)、8月25日にPlusだけで戻った経緯はITmediaの記事(2026年8月25日)から取りました。
トークン数は手元で1回ずつ測った値です。測ったときの条件は、Codex CLI 0.153.4、macOS 26.6.2、モデルはgpt-6-astra、ログインはChatGPTのアカウント(APIキーは使っていません)です。使うモデル、入れているスキル、頼む内容で変わるので、ご自身の環境で試すと違う数字が出ます。
上限の仕組みは変わります。いずれも2026年9月11日に確認したもので、判断の前にご自身でも確かめてください。
i-Styleに相談する
AIの契約が足りないのか、任せている仕事が多すぎるのかは、1週間ぶんの使い方を書き出さないと分かりません。i-Styleでは、いまAIに投げている仕事を並べて、人が決めるぶんとAIに任せるぶんを分けるところから一緒に進めています。
お問い合わせページへ arrow_forwardそこまでではない、という段階なら、右下のチャット窓口に聞いて論点を整理するところからでも間に合います。