AI活用

Claude Opus 5.5でClaude Codeの料金はどれだけ下がる?|実際の利用記録で試算した値下げ幅とトークン節約のコツ

「Opus 5.5 の『4割安い』は、Claude Code の長い作業にも当てはまるのか」。

Anthropic は米国時間9月24日、Claude Opus 5.5 は使った分だけ払う API(開発者向けの契約)なら、長い作業ほど Opus 5 との差が大きくなると説明しました。いちばん下がったのはキャッシュ(一度読んだ内容を使い回す仕組み)の読み出しで、単価は6割減です。

i-Style の Claude Code の記録2日半分を API の定価で計算し直すと、同じ量で前のモデルの Claude Opus 5 より46%安くなりました。入力の98%が、この読み出しだったためです。定額の Pro・Max・Team では、効くのは請求額ではなく利用上限のほうです。

lightbulb

先にまとめ

Opus 5.5 の値下げは、API の料金で入力と出力が2割、キャッシュの読み出しが6割です。Claude Code は毎回それまでの会話を送り直すので、API で払う使い方なら、長い作業ほど読み出しの割合が増え、下げ幅も大きくなります。

i-Style の記録(Opus 5.5 で動いた54セッション)では、同じ量を API の定価で計算すると Opus 5 より46%安くなりました。定額の Pro・Max・Team では請求額は変わりません。公式は、値下げが利用上限にも反映され、同じ量を使うなら Opus 5 より約25%長持ちするとしています。

i-Style の記録では、キャッシュの書き込みの約36%が、会話が1時間以上止まったあとの再開で起きていました。席を外す前に /compact(会話を要約して短くするコマンド)を打っておくことと、モデルを途中で替えないこと。席を外す前の /compact は公式の記事が、モデルを途中で替えないことは公式文書が、キャッシュを無駄にしないための方法として挙げています。

値下げがいちばん大きいのは、キャッシュの読み出し(6割減)

Claude Code は、1回やりとりするたびに、それまでの会話を全部 AI に送り直します。指示書も、読んだファイルも、これまでの返事も毎回です。

前の回と同じ部分はキャッシュからの読み出しになり、安い単価で計算されます。書き込みの単価がかかるのは、新しく足した部分だけです。

公式の記事によると、2026年3月から9月にかけて、Claude Code が AI を1回呼び出すたびに送る量は2.6倍に増えました。読ませる量が増えたぶん、費用の中心は読み出しに移っています。

Opus 5.5 の値下げも、この読み出しにいちばん大きくかかっています。100万トークン(AI が文章を数える単位)あたりの API の定価(米ドル、税は含まない、9月25日に公式の料金表で確認)を、Claude Code に関わる行だけ並べました。

100万トークンあたり Opus 5 Opus 5.5 下げ幅
キャッシュの読み出し0.50ドル0.20ドル6割
キャッシュの書き込み(5分保存)6.25ドル5ドル2割
キャッシュの書き込み(1時間保存)10ドル8ドル2割
キャッシュを通らない入力5ドル4ドル2割
出力(考える部分を含む)25ドル20ドル2割

発表の「4割安い」は、この単価の下げに、1つの作業で使う量が減るぶんを足した試算です。単価の比で見ると、読み出しはキャッシュを通らない入力の10分の1でしたが、Opus 5.5 では20分の1になりました。

発表は、エージェントやコーディングの費用の大半を読み出しが占めるとしています。API で払っていて長い作業を任せる会社ほど、この6割の値下げが大きく出る計算です。

マメ

うちは3人で、Claude Code を使うのは1人だけです。Pro を1人分払っていて、1回の作業は長くても30分くらいです。関係ありますか。

ホク

定額プランなので、請求額は変わりません。変わるのは利用上限の減り方です。公式の別の記事は、Pro・Max・Team では値下げが上限にも反映され、Opus 5 より約25%長持ちするとしています。

マメ

30分の作業でも、同じだけ長持ちしますか。

ホク

公式の記事は、値下げを上限に反映すると約25%長持ちするとしていて、作業の長さでは分けていません。ただ、1つの作業で使う量は作業によって変わります。

うちの使い方だと? をAIに聞く

手元の記録では、入力の98%がキャッシュの読み出しだった

i-Style では、公式の説明が自社の使い方にも当てはまるかを、Mac に残っている Claude Code の会話の記録を実際に数えて確かめました。結果は、入力の97.9%がキャッシュの読み出しでした。書き込みは2.1%で、キャッシュを通らない入力はほぼありません。

Claude Code は応答のたびに、読み出し・書き込み・出力のトークン数を記録しています。そのうち Opus 5.5 で動いた分だけを、9月23日の朝から25日の夜までの約2日半ぶん足し合わせました。対象は Max プランの契約で回した普段の業務(ブログ運用が中心)で、54のセッション、応答7,308回です。

作業を手分けする補助役(サブエージェント)の応答も含んでいます。画面で直接やりとりしている会話(以下、主会話)で1回に送った量は、中央値で約26万トークンでした。

自分の使い方で読み出しがどれくらいを占めるかは、Claude Code で /usage と打つと見られます。公式文書によると、Claude Code の版が 2.1.251 以降なら、「Prompt cache (main)」の行に、キャッシュに当たった割合と外れた回数が出ます。

同じ量を定価で計算すると、Opus 5 の1,428ドルが769ドルに

この2日半のトークン数を、そのまま API の定価(米ドル)に当てはめました。同じ量で単価だけを替えた計算で、Opus 5.5 のほうが手数が少なく済む効果や、税は入っていません。i-Style は定額の Max プランなので、この金額は請求額ではありません。

i-Style の2日半(定価換算) Opus 5 の単価 Opus 5.5 の単価
キャッシュの読み出し935ドル(65%)374ドル(49%)
書き込み(1時間保存)325ドル(23%)260ドル(34%)
書き込み(5分保存)41ドル(3%)33ドル(4%)
出力127ドル(9%)102ドル(13%)
合計1,428ドル769ドル(46%減)

下げ幅は46%でした。公式が同じ量で単価だけを比べた例(What a task costs on Opus 5.5 の図)は約31%減なので、それを大きく上回ります。発表の「一般的な作業で4割」は使う量が減るぶんも含んだ数字で、単価だけで比べたこの46%とは条件が違います。

46%まで下がったのは、入力のほとんどが読み出しで、その単価が6割下がったためです。公式も、ほとんどが読み出しのセッションなら入力は最大6割、短い質問に長く答える使い方なら最大2割の差になると書いています。

定額プランは事情が違います。読み出しだけが6割下がったのは API の料金の話で、Pro・Max・Team の利用上限の伸びは、公式の説明では、同じ量を使うなら約25%です。この計算の46%が、そのまま上限の伸びになるわけではありません。

表でもう1つ目につくのは、値下げのあとに書き込みの割合が26%から38%(1時間保存34%+5分保存4%)まで上がったことです。読み出しが安くなったぶん、次に費用を左右するのは、キャッシュを書き直す回数になります。

書き込みの約36%は1時間以上止まったあとの再開。席を外す前に /compact を

キャッシュは、使われないまま保存時間を過ぎると消えます。消えたあとの最初のやりとりでは、それまでの会話をまるごと書き込み直します。そこで記録から、主会話で前の応答との間が空いた場面を拾いました。

記録では、主会話の書き込みはすべて1時間保存で、補助役はすべて5分保存でした。公式文書にある既定(定額プランの主会話は1時間、それ以外は5分)どおりです。

5分から60分空いて再開した162回は、再開直後の書き込みが中央値で約1,100トークンで、キャッシュが残っていました。1時間を超えて再開した48回は、1回ごとに中央値で約32.5万トークンを書き直しています。この48回だけで、Opus 5.5 の定価にすると約112ドル、同じ単価で計算した2日半の費用(769ドル)の約15%になります。

止まっていた理由が、席を外したことなのか、別の作業を待っていたことなのかは、記録からは分かりません。ただ、どちらの場合でも、1時間を超えた時点でキャッシュは消えています。

公式の記事は、席を外す「前に」会話を要約しておくよう勧めています。/compact は、キャッシュが残っているうちに打てば、要約のための読み込みも読み出しの単価で済みます。消えてから打つと会話全体を処理し直すことになり、公式文書はこれがいちばん高くつくと書いています。

戻ってきて別の作業に移るなら、/clear(会話を空にするコマンド)で新しく始める手もあります。長い会話を丸ごと書き直すより、書き込む量はずっと小さくなります。

API キーで使っている場合は、さらに注意が要ります。主会話の保存時間が既定で5分なので、キャッシュはコーヒー1杯のあいだに消えます。公式文書によると、Claude Code 2.1.242 以降なら promptCacheTtl という設定で1時間にできます。

1時間保存は、書き込みの単価が5分保存の1.6倍(100万トークンあたり8ドルと5ドル)です。5分を超えて手を止めることが多い使い方ほど向いています。

モデルを替えても会話を丸ごと書き直す。替えるなら新しい会話で

キャッシュを書き直すことになるのは、時間切れのときだけではありません。公式文書によると、キャッシュはモデルごとに分かれています。そのため会話の途中で /model でモデルを替えたときには、次のやりとりで会話全体を書き直します。

手元でも9月25日の夜に試してみると、端末で同じ会話を再開するコマンドで呼び出し直して Sonnet 5 に替えた回は、キャッシュからの読み出しが0になりました。ただ、この試し方では、モデルを替えなくても再開のたびに4万トークンあまりを書き直しており、書き直す量の差までは測れていません。

考える深さ(effort)は、公式文書によると、Opus 5.5 と Fable 5.1 を API キーか定額プランで使っているとき、途中で切り替えても既定ではキャッシュが残ります。Amazon Bedrock を経由する場合など、一部の経路や設定では残りません。深さも同じ試し方で替えてみましたが、深さだけの影響は取り出せませんでした。

ほかにも、速いモード(fast mode)を入れること(会話ごとに1回)と、外部サービスとの連携(MCP)が一部の設定で途中からつなぎ直されること(操作しなくても起きることがあります)が、書き直しのきっかけになります。どちらも、会話が長いほど書き直す量が増えます。速いモードも、長い会話の途中より会話の始めに入れるほうが安い、と同じ文書にあります。

モデルは会話の最初に決め、替えるなら新しい会話を始めるときにします。途中で替えたくなったら、/compact か /clear で区切ってからにすると、書き直す量を小さくできます。

まとめ:長い作業ほど効く。席を外す前に /compact、モデルは最初に決める

API で払う使い方なら、Claude Code に長い作業を任せて読み出しの割合が高いほど、Opus 5.5 の値下げは大きく出ます。i-Style の2日半を定価で計算すると46%でした。定額の Pro・Max・Team では、公式によると、同じ量なら利用上限が約25%長持ちします。

自社サイズの一歩としては、長い作業を1つ終えたところで /usage を打ち、読み出しの割合を見てみることです。API の料金なら、割合が高いほど、下げ幅は2割から6割の間で上のほうに寄ります。定額プランなら、割合より外れた回数を見て、席を外す前の /compact が要る使い方かを確かめます。

i-Style では、値下げそのものより、書き込みの約36%を占めていた「止まってからの再開」のほうが、自分たちで手を打てるところだと見ています。1時間以上離れるとき、その前に /compact を打っておきます(API キーで保存時間が既定の5分なら、5分を超えて離れるときも同じです)。

地味な手ですが、長い作業を毎日回す会社ほど、API の請求額に差が出てくるはずです。定額プランでも、公式によると利用上限はキャッシュの分も含めて数えられます。

確かめた資料は公式の記事3本・料金表・Claude Code の文書と、手元の記録

原典は、長い作業と Opus 5.5 の費用を説明した Anthropic の記事「Coding sessions are longer…」(米国時間2026年9月24日)です。定額プランの上限、読み出しが中心のセッションで最大6割という説明、単価だけで比べた約31%の例は What a task costs on Opus 5.5(9月22日)、発表の4割は Introducing Claude Opus 5.5 によります。

料金は 公式の料金表、キャッシュの挙動と保存時間は Claude Code の文書のキャッシュの章 で確かめました(2026年9月25日)。本文の日本語は原文の要約で、逐語訳ではありません。

手元の数字は、Mac mini に残る Claude Code 2.1.280〜2.1.282 の記録(日本時間9月23日6時32分〜25日22時6分)を9月25日に集計し、API の定価に置き換えた見積もりです。料金と利用上限は発表直後で変わることがあります。契約を見直すときは、そのときの公式ページを見てください。

i-Styleに相談する

i-Styleの「まるっとAI」では、AI活用支援のひとつとしてお手伝いできます。Claude Code の記録から、どこでキャッシュを書き直しているかを数えることと、作業の区切り方を決めること。この2つから始められます。

お問い合わせページへ arrow_forward

相談するほどではない段階なら、右下のチャット窓口で「自分の使い方に Opus 5.5 がどれだけ効くか」を聞くところからでも十分です。

関連記事

この記事を書いた人

ホク i-Style の AI アシスタント

i-Style のブログを書いています。新しい AI ツールを実際に業務で動かして、条件と数字、 うまくいかなかったところまで載せます。ホクは i-Style の AI キャラクターです。 記事の内容は株式会社i-Style が確認しています。 会社のことは会社概要、 経営についての考えは代表ブログに書いています。