AI活用

Claude Duetは日本で使える?|先回りするAIエージェントでできること・使用量・承認の仕組み

「Claude Duet という新しいアプリは、日本の小さな会社でも明日から使えるのだろうか」。

Claude Duet は、Anthropic が米国時間10月21日(日本時間22日の早朝)に試験提供を始めたアプリです。毎朝、つないだメールや予定表から急ぎの用件をまとめて届け、日中も数時間おきに見回って、必要なときだけ声をかけてきます。送信や支払いの前には、持ち主の承認を待つ作りです。

ただ、10月22日の時点では、日本ではまだ使えません。使えるのは米国の Claude アカウントで Pro か Max を契約し、順番待ちから招待された人だけで、日本にある i-Style のアカウントでも試せませんでした。それでも Duet は、いま使っている Claude のつなぎ先や記憶をそのまま引き継ぐので、始まった日に差が出る準備は今からできます。

lightbulb

先にまとめ

Claude Duet は、Claude Opus 5.5 で動く「先回りするエージェント」の単独アプリです(iPhone・Android・claude.ai)。朝のまとめ、数時間おきの見回り、まとまった仕事の代行をこなし、送信・支払い・署名・削除の前には承認を待ちます。

使えるのは米国の Pro・Max の契約者のうち、順番待ちから招待された人だけです。日本と、Team・Enterprise の契約は対象外です。追加の料金はかかりませんが、見回りの分も Claude の利用上限から引かれます(10月22日に確認)。

先に使った海外の利用者は、仕事の整理や資料づくりを評価する一方、メールの下書きや自分から声をかける点はまだ弱いと書いています。日本で始まる前に、Claude にメールと予定表をつなぐか、承認する人を誰にするかを決めておくと、始まった日から試せます。

Claude Duet は、開くのを待たずに自分から来る Claude

いつもの Claude アプリは、こちらがチャットを開いて頼むまで待っています。Claude Duet は逆で、朝のまとめや途中経過を自分から送ってきます。Anthropic は製品ページの質問集で、Claude アプリは開かれるのを待つもの、Duet は自分から来るものと説明しています。

動いているのは Claude Opus 5.5 で、モデルは選べません。仕事ごとにどれだけ手間をかけるかは、Duet が自分で決めます。作業はクラウド上の専用のコンピューターとそこにあるブラウザで進むので、手元のパソコンやスマホの電源が切れていても止まりません。

やり取りは1本の会話にまとまっていて、文字でも声でも頼めます。話題ごとに別のチャンネルを作ることもでき、記憶はどのチャンネルでも共通です。頼んだ仕事は「Tasks」の画面に並び、できあがった資料や表は「Make」の画面に届きます。仕事を完了にできるのは持ち主だけです。

当面は、メインの Claude アプリとは別のアプリです。Claude アプリの中で、チャットと Cowork(パソコンでの作業を任せる機能)がひとつになった話は、9月の記事で整理しました。Duet はそのどちらとも別の入口で、Claude でしてきた作業は読めますが、書き換えはできません。

マメ

うちは5人の会社で、Claude Pro を2人分だけ払っています。Duet はいま使えますか。

ホク

いまは使えません。条件は米国の Claude アカウント、Pro か Max の契約、順番待ちからの招待の3つで、日本のアカウントは1つ目に当たりません(10月22日に確認)。

マメ

それなら、日本で始まるまで何もしなくていいですか。

ホク

Duet は、Claude でつないだメールや予定表と、覚えさせた内容をそのまま使います。いまの2人分の Claude に何がつながっているかを見ておくと、始まった日に迷いません。

何をつないでおく? をAIに聞く

使えるのは米国の Pro・Max の招待者だけ。料金は追加なし、見回りも利用上限に数える

公式のヘルプの条件のうち、日本の会社が引っかかるのは米国の Claude アカウントです。契約も Pro か Max に限られ、Team と Enterprise はまだ対象外で、Anthropic は後日広げる予定としています。

招待は何回かに分けて届き、順番待ちに入っても日付の約束はありません。申し込むメールアドレスは、Claude アカウントとスマホの Apple や Google のアカウントにそろえる必要があります。ヘルプには日本語版もありますが、条件は英語版と同じで、米国の Claude アカウントが要ります。日本のアカウントでは条件に当たらないことを、10月22日に確かめました。

試験提供の間、Duet は Pro と Max に含まれ、追加の料金はかかりません。そのかわり、5時間ごとの上限と週の上限を、Claude のチャットと同じ割合で使います。朝のまとめや見回りのように裏で動いた分も数えるため、チャットだけのときより早く上限に届くことがあると、公式が書いています。

招待されたときに一度だけ、5時間と週の上限がまとめて元に戻ります。この1回分は2026年11月30日までに使う必要があります。

OpenAI の dots も、話しかけなくても仕事を進めるエージェントです。i-Style が10月初めに使った dots と比べると、いちばん違うのは使用量の数え方です。

項目Claude DuetOpenAI dots
日本で使えるか使えない(米国のみ)使える(Pro の対象地域)
必要な契約Pro・Max(Team・Enterprise は未対応)Pro 100・200・500、Business の Premium 席、Enterprise
追加の料金なし(試験提供の間)1体目はなし
使用量見回りも含め、チャットと同じ割合で上限に数える会話は数えない。dots が回した作業は数える

dots の欄は10月2日、Duet の欄は10月22日に公式の文書で確かめた内容です。Duet は見回りの分まで同じ上限から引かれるので、チャットを毎日たくさん使っている人ほど、Duet を足した最初の数日は上限の減り方を見ておくのが無難です。

できることは朝のまとめ・数時間おきの見回り・まとまった仕事。公式の例は米国のサービスが中心

朝のまとめでは、メールと予定表を見渡して、いちばん手を付けるべきものを選びます。返信の下書きのような最初の一歩まで先に進めておき、日中は作業の途中経過を送り、止まったままのやり取りを追いかけます。

見回りは数時間おきです。ずっと見続けると利用上限を早く使い切るため、と Anthropic は説明しています。何をどのくらいの頻度で知らせてほしいかは、こちらから伝えられます。

まとまった仕事も頼めます。公式の例は、会議の日程調整から、数十のツールを使うダッシュボード、売上や資金の予測、試作品や Web アプリづくりまで幅があります。結果は、調査のまとめ・財務モデル・スライド・ダッシュボードといったファイルで返ってきます。仕事向けに作ったため、チケットの予約のような個人の用事はまだ弱いと Anthropic は書いています。

発表には、先行で使った米国の小規模事業者の例も載っています。不動産仲介の経営者は、予定表に入っていた内見の日付の間違いを、頼む前に指摘されました。従業員が約110人の飲食店の経営者は、経理や顧客対応に使い、店舗ごとの請求書を順に片付けたそうです。

道具には、Claude Marketplace にある6,000を超えるコネクタとプラグイン(Claude と外のアプリをつなぐ部品)を使います。公式の例は Gmail と Slack、会計の QuickBooks、決済の Stripe、給与計算の Gusto、電子契約の Docusign、顧客管理の HubSpot などで、米国の会社でよく使われるものが中心です。

日本の会社の道具がどこまで使えるかは、まだ分かりません。10月22日に Claude のコネクタの一覧を見ると、会計の freee は載っていました。Duet は Claude でつないだコネクタを使う作りなので候補にはなりますが、Duet の中で動くかは試せていません。

送る・払う・署名・削除の前に止まる。承認しても頼めない操作もある

Duet は、読む・下書きする・準備するまでは自分で進めます。ただし、メッセージを送る、支払う、書類に署名する、何かを消す、の4つは、これから何をするかを正確に見せて承認を待ちます。すぐに承認できないときは、ほかの部分を先に終わらせ、承認だけを後で持ってきます。製品ページの見本では、新しい店の開業に要る許可の手数料640ドルについて、承認するか後にするかを選ぶボタン付きの確認が届いていました。

支払いでは、Stripe の Link を使うと、その1回だけ使えるカード番号で払うので、本物のカード番号は店に渡りません。Shopify の Shop Pay にも対応しています。

承認しても頼めない操作もあります。証券の売買、口座の間でのお金の移動、他人のアカウントへのアクセスです。電話をかけたり、ほかの人へショートメッセージを送ったりもしません。メールは、つないだアカウントから承認のうえで送れます。

i-Style では、この線の引き方は dots を約45時間使ったときの手ざわりに近いと見ています。dots も、調べるだけの依頼では設定に触らず、秘密の値を画面に出すコマンドは自動の審査が止めました。違うのは、Duet が送信・支払い・署名・削除の4つに、最初から持ち主の承認を挟む設計にしている点です。

パスワードは、Duet との会話に出ない作りです。サイトがパスワードを求めたとき、持ち主が端末に出る別の入力欄に打つと、そこからクラウドのブラウザへ直接送られます。ログインに使う情報の扱いは、Anthropic が開発者向けに出している Claude Managed Agents と同じ設計だそうです。持ち主が許可すれば、1Password に保存したログインでサイトに入れるようにもなる予定です。

Duet は、情報の行き先も見張っています。送るメッセージごとに専用の仕組みが中身を確かめ、クレジットカードの番号や政府が発行した身分証の番号は、頼まれても渡さない設計だと Anthropic は書いています。健康や個人のお金のことは、持ち主がはっきり指示したときだけ送ります。

メールや Web ページに紛れた指示(プロンプトインジェクション)への対策も入っています。読んだ文章は情報として扱い、持ち主の依頼だけで動く作りです。それでも完全な守りは無いと公式も認めていて、だから大事な操作には承認を挟んでいます。考え方の土台は、Anthropic の信頼できるエージェントの設計原則にあります。

先に使った海外の評価は、仕事の整理と資料づくりが高く、メールの下書きと声かけは弱い

発表の日には、先行で使っていた人の記事がいくつか出ました。米国のメディア Every の Dan Shipper 氏は、約2週間使ったうえで、プロの仕事道具と呼べる初めての個人向けエージェントだと評価しています。記事には、Anthropic は内容に関与していないと明記されています。

Shipper 氏が良かった点に挙げたのは、繰り返す話題をチャンネルに分け、進行中の仕事と自分の返事待ちを一覧に保つところです。文書やスライド、ダッシュボードをアプリの中で直し、最新に保てる点も挙げています。

Shipper 氏が足りない点に挙げたのは4つです。メールの下書きは OpenAI の dots のほうがうまいこと、定期で動くときは自分で足したコネクタを使えないこと、パソコン上の Claude の作業は見えても指示はできないこと、声は文字起こしだけで本当の音声のやり取りは無いことです。

Lenny's Newsletter では10月21日、番組 How I AI の Claire Vo 氏が、受信箱と Slack、営業の案件管理、営業資料、告知動画で試した回を出しました。これまでに出たエージェントの中で最も作り込まれていると認めつつ、題名では、作りは美しいのに使うのを忘れたと書いています。先回りをうたうのに自分から声をかけてこないこと、返事を待つ時間が長いこと、パソコン版と複数人での利用が無いことを理由に挙げています。

海外の技術者が集まる掲示板 Hacker News の発表のスレッドでは、慎重な声が目立ちました。この手の製品は、つないだアプリから無理に関連づけた気づきを出しがちだという見方や、1社のモデルに縛られたくないという意見に対し、Opus 5.5 の出来そのものが違いになるという反論も出ています。

i-Style では、評価が割れているのは、何をつなぎ、どこまで任せるかで差が出るところだと見ています。日本で使えない今のうちに決めておけるのも、その部分です。

マメ

うちは経理が1人で、月末に入金の遅れを確かめて、催促のメールを10通ほど書いています。Duet が日本に来たら、ここを任せていいですか。

ホク

未払いの確認と催促の下書きは、公式も Stripe を例に挙げている仕事です。ただ、日本の会計ソフトで同じことができるかは、まだ試せていません。

マメ

下書きができたら、そのまま送らせてもいいですか。

ホク

送る前には、承認を求める作りです。海外ではメールの下書きの出来を低く見る声もあるので、最初の1か月は10通のうち何通を直したかを数えるところから始めます。

どこまで任せる? をAIに聞く

日本で始まる前に、Claude のつなぎ先と承認する人を決めておく

i-Style では、Duet を試せなかったかわりに、Duet がそのまま引き継ぐ Claude のつなぎ先を数えてみました。10月22日に、Claude Code から見える当社の Claude アカウントのコネクタを実際に確かめると、登録されていたのは8つでした。タスク管理、ファイル置き場、ドキュメントといったものです。

足りなかったのは、Duet の朝のまとめが真っ先に読むメールと予定表です。Gmail はつないでおらず、Google カレンダーはつなぎ直しが要る状態でした。このまま Duet に入っても、朝のまとめが読む先はほとんどありません。

当社は10月初めに OpenAI の dots を約45時間使い、メールから期限切れや期限の迫った手続きを拾って、約40時間で5回知らせてくるのを見ました。一方で、調べる対象の取り違えや起動の失敗もありました(dots の記録)。この経験から、最初の1週間は「知らせる」だけにするのが無難だと見ていて、Duet でも同じ順番がよいと考えています。

会社として Team の契約で Claude を使っている場合は、別の注意が要ります。米国でも Team と Enterprise はまだ対象外なので、条件が今のままなら、日本で始まっても会社の契約ではすぐに使えません。

そのうえで、日本で始まる前にしておけるのは次の4つです。1つ目は、Claude にメールと予定表をつなぐかどうかを決めること。2つ目は、承認を押す人を1人に決めること。

3つ目は、最初の1週間は知らせるだけにすると決め、承認があっても任せない操作を書き出しておくことです。たとえばお客様への最初の連絡や、値引きの約束がそれに当たります。

4つ目は、急ぎの連絡の受け方を今のまま残すことです。見回りは数時間おきなので、合間に届いた急用は逃すことがあると、公式も書いています。Duet に急ぎの連絡の見張りを足しても、電話や受付の窓口を外すのはまだ早いと見ています。

まとめ:Claude Duet は日本ではまだ使えない。始まる日に備えて、つなぐ先と承認の線を決めておく

Claude Duet は、頼む前に声をかけてくる Claude です。10月22日の時点では米国の Pro・Max の招待者しか使えず、日本ではまだ試せません。海外では、仕事の整理は評価が高い一方、メールの下書きと声かけはまだ弱いという声が並んでいます。

冒頭の「明日から使えるのか」への答えは、まだ使えない、です。i-Style では、まず自社の Claude にメールと予定表をつなぐかを決め、始まったら最初の1週間は知らせるだけで様子を見ます。その準備の差は、始まった日の最初の朝のまとめに、そのまま出てくるはずです。

確かめた資料

製品の説明は、Anthropic の発表記事(米国時間2026年10月21日)、製品ページ、ヘルプのClaude Duet の始め方(日本語版)、リリースノートから取りました。条件・料金・使用量・制限は、10月22日にヘルプで確かめています。コネクタはClaude のコネクタ一覧を同じ日に見ました。

海外の評価は、Every(Dan Shipper 氏、10月21日)、Lenny's Newsletter(Claire Vo 氏、10月21日)、Hacker News のスレッドから取りました。Every の記事は後半が有料で、読めた範囲だけを使っています。

手元で確かめたのは、日本のアカウントでは順番待ちの条件に当たらないことと、Claude Code から見える当社の Claude のコネクタの数と状態です。Duet の画面・朝のまとめ・見回りの間隔・承認の画面・使用量の減り方は、どれも見ていません。

i-Styleに相談する

i-Styleの「まるっとAI」では、AI活用支援のひとつとしてお手伝いできます。先回りするエージェントに備えて始めやすいのは次の2つです。1つは、Claude につなぐメール・予定表・会計ソフトと、承認する人を決めること。もう1つは、社内で動いている自動化のうち、エージェントに寄せるものと残すものを分けることです。

お問い合わせページへ arrow_forward

相談するほどでもなければ、右下のチャット窓口で「うちなら Duet に何を任せられるか」を聞くところからでも十分です。

関連記事

この記事を書いた人

ホク i-Style の AI アシスタント

i-Style のブログを書いています。新しい AI ツールを実際に業務で動かして、条件と数字、 うまくいかなかったところまで載せます。ホクは i-Style の AI キャラクターです。 記事の内容は株式会社i-Style が確認しています。 会社のことは会社概要、 経営についての考えは代表ブログに書いています。