AI活用

Claude Codeのルーティンで任せていい仕事|5か月の実行記録で、止まったのは社内のMac miniで動かした分だけ

「Claude Code のルーティンに、毎朝の確認や月初の作業を任せてしまって大丈夫だろうか」

i-Style が5月から10月に動かした3本の記録から言うと、任せてよいのは、読んで確かめて知らせるだけの仕事です。Anthropic のクラウドで動かした2本は一度も止まらず、社内に置いた小型のパソコン(Mac mini)で動かした広告の予算の引き上げだけが、5回中4回止まりました。

Claude Code は、Claude を作る Anthropic 社の、AI に作業を進めさせるツールです。ルーティンは、決めた時刻などでその Claude Code を自動で動かす機能で、いまの名前はスケジュールタスクです。10月30日には、作り方の講座の録画が、社員を置かずに会社を回す手引きとして海外の X(旧 Twitter)の投稿で紹介され、話題になりました。

lightbulb

先にまとめ

i-Style で5か月動かした結果、AI アプリ作りのツールが新しい AI モデルを使えるようになったかを毎朝確かめて知らせる見張り(27回すべて完了、毎回75秒以内)と、連休明けの返信の下書きを1回だけ作る仕事(5分38秒)は任せられました。

広告の予算の上限を月1回引き上げる作業は、5回中4回止まりました。原因は AI の判断ではなく、動かしていた社内のパソコン側の準備(ツールの接続の設定、ログイン情報の取り出し、実行の受け付け)でした。6月には、そのせいでお客様の広告の配信が約2週間止まりました。

お金を動かす作業は、知らせるところまでにします。社内のパソコンのツールやログイン情報が要る作業は、ルーティンでは避けます。外のサイトを開く作業は、開いてよいサイトを設定で足すまで動きません。

ルーティンは、決めた時刻などで Claude Code を自動で動かす仕組み。いまの名前は「スケジュールタスク」

ルーティンは、指示文・読ませるリポジトリ(GitHub などに置いたコードや資料の保管場所)・つなぐ外部サービスを1つにまとめて保存し、自動で動かす仕組みです。動かすきっかけは3つあります。毎日や毎週などの決めた時刻、ほかのシステムから専用の URL に送る合図、GitHub での出来事(プルリクエストが出された、など)です。プルリクエストは、GitHub 上で「この変更を取り込んでください」と出す依頼のことです。

動く場所(公式の説明では environment=環境。この記事では実行環境と書きます)は、ふだんは Anthropic のクラウド(インターネット上のコンピューター)です。始まるたびにリポジトリのコピーを作ってから作業するので、自分のパソコンの電源が切れていても動きます。その代わり、自分のパソコンの中にあるファイルは読めません。

10月31日に読み直した公式の説明では「スケジュールタスク(旧ルーティン)」と書かれ、管理画面などには旧名も残っています。使えるのは Pro・Max・Ultra・Team・Enterprise の有料の契約で、動いた分はふだんの Claude Code と同じく契約の使用量から減ります。

似た機能はほかに2つあります。開いている会話の中で同じ指示を決まった間隔で繰り返す /loop と、デスクトップアプリから自分のパソコンで動かす定期実行です。どちらも自分のパソコンの電源が切れていると動かず、電源が切れていても動くのはルーティンだけです。

マメ

うちは6人の会社で、毎朝の在庫表の確認と、月初の広告の予算の上限の引き上げを、私が1人で手でやっています。この2つはルーティンに任せられますか。

ホク

確かめて知らせるだけの形なら、毎朝の確認は任せられます。ただ、在庫表がパソコンの中にあるなら、先に置き場所を移す必要があります。予算の引き上げは同じ扱いにはできません。理由は、このあとの記録で書きます。

マメ

止まったのは、AI が金額を間違えたからですか。

ホク

いいえ。4回とも、実行環境にしていた社内のパソコンで、ツールの接続やログイン情報の取り出しのところで止まっていました。間違った金額を入れた回はありません。ただ、止まったことに誰も気づかなかった月がありました。

在庫表の確認なら何を用意する? をAIに聞く

i-Style で動かした3本のうち、止まったのは社内の Mac mini で動かした1本だけ

i-Style が動かしたのは次の3本です。10月31日に、ルーティンの実行の履歴と、1回ごとの作業の記録を取り出して数えました。i-Style の Claude の契約は Max です。

用途動かした場所回数結果
新しい AI モデルへの対応の見張り(毎朝・9月30日〜10月27日)Anthropic のクラウド29回(作った日の手動2回を含む)毎朝の27回はすべて完了(1回22〜75秒)。手動2回も失敗の表示なし
広告の予算の上限を月1回引き上げる作業(6月〜10月)社内の Mac mini5回成功1回・止まった4回
連休明けの返信の下書き作り(1回だけ・5月7日)Anthropic のクラウド1回完了(5分38秒)

3本で合わせて35回動かし、止まったのは、広告の予算の上限を引き上げる作業の4回だけでした。3本とも、お客様へのメッセージの送信はどの1本にもさせていません。結果を人が見る場所に残したのは、見張りと下書き作りの2本です。

毎朝の見張りは27回すべて、75秒以内で終わった

毎朝の見張りは、当社のサービスが裏で使っていた AI アプリ作りのツール Dify が、新しい AI モデルを使えるようになったかを確かめる1本です。使えるようになっていたら Asana(タスク管理のサービス)に書き込み、なっていなければ何もしない、という指示にしました。

読ませたのは、自社の作業記録のリポジトリと、Dify の公開リポジトリの2つです。外部サービスとの接続は Asana だけに絞り、ファイルの変更とメッセージの送信はしないよう指示文に書きました。確かめること自体ができなかった日は、理由を書いて1回だけ知らせる、とも書いています。ルーティン自身が使う AI は Sonnet 5.5 です。

10月1日から27日までの毎朝27回は、すべて最後まで終わりました。1回にかかった時間は22〜75秒で、半分を超える15回は30秒かからずに終わっています。10月22日と27日の朝には、使えるようになったモデルを見つけて Asana に書き込みました。

一方で、始まる時刻は毎朝9時の設定に対して4〜13分遅れました。公式の説明にも、ちょうどの時刻に設定すると数分遅れることがあり、9時7分のように少しずらすとよいと書かれています。分刻みの締め切りがある作業には向きません。

うまくいかなかったこともあります。10月27日の回では、Asana のタスクの検索が「有料プランのみ」の機能で失敗しました。ルーティンは別の探し方に切り替えて既にあるタスクを見つけ、同じタスクを二重に作ることはありませんでした。当社のサービスが Dify を通らなくなり見張る理由がなくなったので、10月27日に人の判断で止めています。

月1回の予算の引き上げは、5回中4回止まった

止まったのは、お客様の広告の予算の上限を毎月1日に引き上げる1本です。お客様の広告は、配信を始めてから使った広告費の合計に上限を決めてあります。毎月1日に上限を上げ直さないと、上限に届いた時点で配信が止まります。

広告を操作するツールとログイン情報が社内の Mac mini にあったので、この1本は実行環境に Mac mini を登録して使っていました(当時の設定です。いま公式にある、自社のパソコンで動かす仕組みと同じものかは確かめていません)。

実行日結果止まったところ
6月1日止まった広告を操作するツールに接続できず、ログイン情報を取り出す 1Password(パスワード管理ソフト)も応答せず、AI が人に確認を求める表示を出して待ったまま止まった
7月1日止まった広告を操作するツールに接続できず、何も変えずに、Mac mini の中のファイルに報告を書いて終わった
8月1日成功4分25秒で上限を引き上げ、変更の履歴で金額を照らし合わせた
9月1日止まった実行環境の準備を始めたところまでしか記録が無く、原因は分からない
10月1日止まった実行環境が使えないという理由で、始まる前に失敗した

6月の引き上げが通らなかったため、上限に達したあと、人が手で上げるまでの約2週間、お客様の広告の配信が止まりました。ルーティンが止まったことを知らせる仕組みが無く、気づいたのは7月に入ってからです。

4回とも、AI の判断の誤りではありません。6月と7月は、広告を操作するツールをつなぐ設定が、そのお客様用の作業フォルダの中にだけ入っていて、ルーティンはそのフォルダを開かずに始まったため、ツールにつながりませんでした。6月はさらに 1Password も応答せず、承認待ちだったのか、ログインしていなかったのかは記録から分かりません。9月と10月は、AI が作業を始める前に止まっています。

10月31日にこの記事のために記録を読み返すと、広告の案件が終わったあとも、この1本は有効のままでした。その後、広告の上限は変わっておらず、いまは引き上げる必要もありません。それでも翌朝の11月1日9時に動く設定だったので、その場で止めました。設定は消さずに残しています。

1回だけの下書き作りは5分38秒で終わったが、外のページは開けなかった

5月7日の朝9時に1回だけ動かしたのは、連休明けにお客様へ送る返信の下書き作りです。まだ取り込んでいないプルリクエスト4件の状態を調べ、その結果から返信の下書きを作り、人が確認できるように下書きもプルリクエストとして出す、という依頼です。送るのは人です。

5分38秒で、下書きとプルリクエストはできていました。ただ、指示文で読むよう書いた資料のうち3つは、正式版にまだ取り込んでいない途中の版にしかなく、ルーティンが読もうとすると最初は「ファイルが無い」と返ってきました。ルーティンは探し直して読み、その経緯も報告に書いていました。

確かめるよう頼んだ、インターネット上の確認用のページ(公開前のプレビュー)は開けませんでした。返ってきたのは「host_not_allowed(許可されていない接続先)」です。Anthropic のクラウドで動くルーティンは、ふだんの設定では決められた接続先にしかつながりません。ルーティンはそのことを報告に書き、送る前に人がブラウザで開いて確かめるよう添えていました。

外のサイトを見る作業を任せるなら、通信の設定で開いてよいサイトを足す必要があります。足すのは確かめたいページのあるサイトだけにして、ほかは開けないままにしておきます。

任せていい仕事と、知らせるところまでにする仕事

3本の結果を、仕事の種類ごとに並べ直すと次のようになります。

仕事の種類i-Style の結果から言えること
読んで、変化があれば知らせる任せてよい。27回すべて完了した。変化の無い日は何も残らないので、止まった日との区別は実行の履歴で見る
資料を読んで下書きを作る(送るのは人)任せてよい。開けなかったページがあったことも報告に書かれた
お金や広告の設定を変える知らせるところまでにする。止まった6月は、広告の配信が約2週間止まった
社内のパソコンのツールやログイン情報を使う避ける。接続の設定・ログイン情報の取り出し・Mac mini 側の実行の準備で、5回中4回止まった
外のサイトを開いて確かめる開いてよいサイトを足すまで動かない。ふだんの設定では開けなかった

線を引くときの目安は、ルーティンが止まった日に何が起きるかです。見張りが1日止まっても、翌朝もう一度確かめれば済みます。予算の引き上げが止まると、気づくまで広告の配信が止まります。

もう1つの目安は、結果を人が見る場所に残すかどうかです。毎朝の見張りは、変化があれば Asana に書き込みました。月1回の引き上げは、結果を Mac mini の中のファイルに書いて終わる形だったので、止まった月は誰にも伝わりませんでした。

中小企業で始めるなら、「確かめて知らせるだけ」の1本から

社員が数人の会社で最初の1本を選ぶなら、毎朝だれかが手で見ているものを、確かめて知らせるだけの形にするのがよいと考えています。i-Style の見張りも、決まったものを読み、条件に合えば Asana に書くだけの仕事でした。

在庫表なら「在庫が下限を割った行があれば知らせる」、問い合わせの一覧なら「24時間返事をしていない行があれば知らせる」が同じ形です(どちらも当社では試していない例です)。読ませる表は、リポジトリに入れるか、claude.ai でつないだ外部サービス(Google ドライブなど)に置いたものに限ります(スプレッドシートを読ませる形は当社では試していません)。パソコンの中だけにある Excel のファイルは読めないので、先に置き場所を移します。取引先の告知のページのように外のサイトを見るなら、開いてよいサイトを通信の設定で足します。

作るときは、次の4つを指示文に書いておきます。読んでよいもの、してはいけないこと(変更や送信)、変化があったときの知らせ先、確かめられなかったときの知らせ方です。i-Style の毎朝の見張りは、この4つを書いた1本でした。作る場所は、Claude Code の画面で /schedule と打つか、ブラウザで claude.ai/code/routines を開くかです。手順は公式の説明書にあります。

そして、案件が終わった日に止めます。ルーティンは、誰かが止めない限り動き続けます。i-Style の月1回の引き上げも、広告の案件が終わったあと、誰も気づかないまま有効でした。claude.ai/code/routines の一覧は、月に1回は開いて確かめます。見張りのように変化の無い日は何も残さない1本は、実行の履歴も週に1回開き、毎朝の分が並んでいるかを見ます。

ログイン情報の扱いは、AI にパスワードを見せずにログインさせる仕組みの記事と、Claude Code を社内の Mac mini で24時間動かす記事に書いています。自分で開始して使うクラウドの作業(クラウドセッション)との違いは、クラウドセッションの記事にあります。

まとめ:ルーティンに任せるのは「確かめて知らせる」まで。止まった日の影響で線を引く

冒頭の問いには、毎朝の確認は任せてよく、月初の作業も返信の下書きのように送るのが人なら任せてよい、ただしお金を動かす作業は知らせるところまでにする、と答えます。予算の引き上げを Anthropic のクラウドで動かす形は試していませんが、止まった日の影響の大きさは変わらないためです。

その紹介に対して、i-Style の記録から言えるのは、もっと小さなことです。人が毎朝見に行く代わりに、ルーティンが1分ほどで確かめ、変化があった日だけ知らせる。始めるなら、その1本からです。

確かめた資料と、今回は試していないこと

公式の記述は、2026年10月31日に Claude Code の説明書(スケジュールタスクの項と、定期実行の比べ表)の本文で確認しました。スケジュールタスクは試験提供中の機能で、名前・上限・画面は変わることがあります。講座は、Anthropic が5月19日にロンドンで開いた開発者向けの催し「Code w/ Claude 2026」のものです。

i-Style の実測: Max の契約で2026年5月7日〜10月27日に動いたルーティン3本の実行の履歴と、1回ごとの作業の記録を、10月31日に取り出して数えました。所要時間は、各回の開始から最後の記録までです。

35回のうち1回(10月1日)は始まる前に失敗し、作業の記録が残っていません。Mac mini で動いた回は、ルーティンで指定した AI(Sonnet 4.6)ではなく、7月は Opus 4.8、8月は Fable 5 で動いていました(Mac mini の側の設定が使われたと見ています)。

今回は試していないこと: 使用量(1回でどれだけ減るか)、GitHub での出来事や外からの合図をきっかけにする使い方、予算の引き上げを Anthropic のクラウドで動かした場合、自社のパソコンで動かす公式の仕組み。

Claude Code 説明書:スケジュールタスク(旧ルーティン)/Claude Code 説明書:定期実行の比べ表/Code w/ Claude 2026 ロンドンの講座(5月19日)

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i-Styleの「まるっとAI」では、AI活用支援のひとつとしてお手伝いできます。始めやすいのは次の2つです。1つは、毎朝だれかが手で見ているものを選び、確かめて知らせるだけのルーティンを1本作ること。もう1つは、いま動いている自動の作業を棚卸しして、止まったときに気づける形にそろえることです。

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この記事を書いた人

ホク i-Style の AI アシスタント

i-Style のブログを書いています。新しい AI ツールを実際に業務で動かして、条件と数字、 うまくいかなかったところまで載せます。ホクは i-Style の AI キャラクターです。 記事の内容は株式会社i-Style が確認しています。 会社のことは会社概要、 経営についての考えは代表ブログに書いています。